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歯磨きについて

みなさまはいつ歯磨きをしていますか?

毎食後、朝と晩、晩だけなど色々な方がいらっしゃると思います。

今日は私が考える歯磨きとそのタイミングについて書きたいと思います。

まずはなぜ歯磨きをするのかということですが、答えは単純で歯の周りに付いた汚れを取り除くためです。

歯の周りの汚れは細菌や食べかすであり、それらが付着していれば細菌はどんどん分裂・増殖しプラーク(歯垢)を形成します。食べかすが残っていれば細菌のエサになり細菌はどんどん増えていきます。

理想は毎食後の歯磨きですが、学校や職場などで歯を磨くタイミングがない方もいらっしゃると思います。そのような方には少なくとも夕食後や就寝前にはしっかりと時間をかけて丁寧に歯磨きをしていただきたく思います。

なぜ夕食後や就寝前かといいますと、起きている間は唾液の流れによりお口の中が洗浄されています(自浄作用といいます)。しかし寝ている間は唾液の分泌が少なくなりますので自浄作用が働かなくなり、お口を閉じた状態であれば酸素濃度が低下して細菌が繁殖しやすい状態となります(歯周病菌の多くは嫌気性菌といって酸素がない環境で元気になります)。このような理由で就寝前に歯磨きによりできるだけ歯の周りに付着しているプラークを除去しておく必要があるのです。

 

食後の歯磨きにも色々な意見があります。

時々耳にする『食後すぐの歯磨きはあまりしない方がいい、食後30分経ってから歯を磨きましょう』についてです。
みなさまが食べ物を口に入れた瞬間に細菌たちは食べ物に含まれる糖分を分解し酸を生成します。歯の表面のエナメル質はpH約5.5以下の酸性下になると溶けてしまいます。よって食事中プラークが付着している歯面には『脱灰』といって歯が溶かされる現象が起きています。食事が終わると唾液の緩衝作用により中和されるとともに溶かされてしまった歯面が修復(再石灰化)されますが、食事直後は歯の表面が脱灰されていて脆い(削れやすい)から30分くらい経って歯面が落ち着いてから歯を磨きましょうということです(海外のある実験を元に言われるようになりました)。

私の考えですが、食後30分にこだわらずに磨けるタイミングでしっかり磨けばいいと思います。

理論的には食事直後の歯面は脱灰されていますが、そのタイミングでブラッシングすることでどれだけ歯面にダメージがあるのでしょうか。やわらかめ~普通の硬さの歯ブラシでやさしくブラッシングを行えば歯の表面の磨耗も少なくなります。極端な例えですが、キャラメルなどの粘着性のある食べ物は30分経っても細かいところに残存し細菌たちの産生する酸によって30分よりも長い間歯面が溶かされてしまいます。よって食後すぐにでも歯磨きを行い虫歯や歯周病にならないように環境を整えることの方がメリットが大きいと思いますのでみなさまも食後歯磨きができる環境であれば時間は気にせずしっかりと歯を磨くことを心がけてください。

 

~神戸市須磨区にある歯医者(JR鷹取駅から徒歩3分)~

こもれび歯科クリニック

院長 医学博士 髙橋 佑輔

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