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虫歯(う蝕、カリエス)の治療前に何度も歯磨き指導や歯石取りをするのはどうしてなの?

新年明けましておめでとうございます。

2020年12月にみなさまのお力添えのおかげで無事に開院することができ、新しい年を迎えることができました。本年も日々進歩する歯科医療を勉強し、患者さまに還元できるように尽力して参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

では2021年初めての記事、今回は『虫歯治療と歯の掃除』について書きたいと思います。

虫歯の治療は保険治療や保険外治療で若干の違いはありますが悪くなってしまった歯質(虫歯)を徹底的に除去し、詰め物や被せ物を装着することです。詰め物は歯を削った部分に接着剤を塗った後にコンポジットレジン(樹脂・プラスチック)を充填し、特殊な光を当てて硬化させます。被せ物は型どりによってできあがった被せ物に接着剤(セメント)を塗って歯に被せます。とても簡単な作業に思われるかもしれませんが、詰め物や被せ物を歯と隙間なく接着させることがとても重要になります。もしも詰め物や被せ物の間に隙間ができてしまうと将来的にそこから虫歯ができてしまいます。

また、歯科で使用する詰め物や接着剤は水分や血液が混入すると重合不全を起こし硬化しなくなったり、接着しなくなるものが多いので治療中は唾液などの水分が混入しないように慎重に行います。

歯周病(歯肉炎や歯周炎)がある場合、虫歯の除去自体は特に問題ないのですが、詰め物や被せ物の型どりや被せ物の装着の際に注意が必要です。歯周病で出血し易かったり、歯肉が腫れた状態で治療をすすめると、細部まできれいに型どりができなかったり、詰め物や被せ物を装着する時に使用するコンポジットレジンや接着剤(セメント)に血液が混入してしまう可能性が高くなり、血液が混ざってしまった部分の詰め物や接着剤は正常に硬化しないため、結果として歯と詰め物や被せ物の間に隙間ができてしまいます。肉眼ではきれいに治ったように見えても、その後高い確率で詰め物が外れたり、被せ物の隙間から虫歯になってしまうので、歯周病がある方の場合当院では痛みなどの症状のない虫歯の治療はできるだけ歯周病の状態が落ち着いてから行って参ります。つまりは、歯の周りに付着した歯石やプラークなどの付着物を除去し、適切なブラッシングを行っていただき歯肉から出血しなくなってから虫歯の処置を行います。遠回りに思えるかもしれませんが長い目でみれば、より永く歯を健康に保つためと思っていただければ幸いです。

 

~神戸市須磨区にある歯医者(JR鷹取駅から徒歩3分)~

こもれび歯科クリニック

院長 医学博士 髙橋 佑輔

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